人は亡くなると、火葬場で焼かれ、焼骨は骨壷に納められ、四十九日を経てお墓に納骨されます。
骨壷に納められるところまでは一緒で、その後のお骨の行き先に変化が出ています。お墓は先祖代々と継承を前提としていましたが、少子化により、お墓を継ぐことができない、また核家族化の影響で家単位のお墓が求められるようになりました。そのため、お墓ではなく、散骨や樹木葬などの自然葬のほかに、手元供養という選択肢が生まれました。
継承するものではなく、先祖代々でもない、身近な大切な人を、自宅で、手元で供養できるとして注目を集めました。生まれ育った町を離れ働くとお墓が遠くなりお墓参りに行くことが難しくなったなども理由の一つで、手元供養はいつでも供養できる故人と語らう場所があるというメリットがあります。
また最近の家は完全な洋風になってきており、和室の無い家も珍しくありませんそのため洋室に合う手元供養品も多く出てきて、 現代的なニーズに応える形で年々広まっています。現代的な供養ですがデジタルではなくアナログなのは、やはり故人のお骨を対象としているので実際に目にする絶対的なモノがあり、それを偲ぶ行為に意味があります。